使用工具 19ミリストレートロングメガネ、ブレーキクリーナー等
いじくり時間 2〜3時間
難易度 AA
今回のいじくりは、リンクしているDさんの「イカモノAlfa156」の掲載→こちら←を大いに参考にさせていただきました。したがってここでは、Dさんの156とはちょっと異なっていた点を中心に載せてみますので、自分で交換される方は、まずDさんのページをご覧になってください。
今回交換したのはロッキード製スリットローター。本当はドリルドが欲しかったのですが、ちょうど1万円アップなのと、購入した安売りサイトショップに在庫がないとのことで、画像の6本スリットタイプに決めました。価格は約24,000円也。この店ではプラス2,000円程度でスリットを6本入れて12本スリットにも加工してくれるのですが、効果が上がる分、パッドが鬼のように減ると聞き止めました。
なお、錆止めのため、表面にべったりオイルが塗布してあるので、完全に脱脂するためには大量のブレーキクリーナーが必要です。
スリット部分のアップです。こうしてまじまじと見ると、思っていたほど深くはありません。1ミリもないと思います。
スリットがもたらす効果ですが、
1 パッドのダストを除去し、パッドとローターを有効に接触させる。
2 高熱時に発生するパッド内からのガスを逃がし、ガスフェードを抑止する。
というのがカタログ上のうたい文句です。
個人的にはもう一つ感じた効果がありますが、これについては後述します。
ベンチレーションの内周側です。ここら辺の作りが若干ノーマルローターと異なって見えましたが、あとはどこを見てもぴったり同じ形。素材に違いがあるのでしょうか?
重量はノーマルの方が200g弱軽かったのですが、かなりすり減っていたので、新品同士で比べればほぼ同じでしょう。
ノーマルとの比較。ベンチ内部をのぞき込んでも全く同じ。それにしてもノーマルのサビがひどい。ロッキードも半年も経てばこうなるでしょう。
タイヤを外したところです。
ブレーキキャリパーとブラケットを外すと、あとは矢印のボルト1本を外すだけでローターが取り外せます。このボルトは仮止めのようなもので、ローターはハブとホイールに挟まれて、ホイールボルトでガッチリ留められるわけですね。
ところで、この矢印のボルトですが、ユーノス号の右側は手で回るくらいに緩んでました。上記の理由からこのボルトが外れてもさほど危険性はありませんが、次回タイヤを外す機会があったら、緩んでいないかチェックしてみてください
詳細はDさんのページを見ていただくとして、やはりユーノス号も矢印のキャリパーブラケットを留めているボルトが固着していました。Dさんのページを読んで、事前に買っておいた19ミリストレートロングメガネが大活躍! これがなければ外せなかったかもしれません。
こうして見るとそれほど長さは違わないようにも見えますが、力の入り方が全く違います。ケガをしないためにも絶対必要かと思います。
外したブラケットとボルトです。納車後2年半でここまで錆びて固着していましたので、これより古いクルマの場合は、事前にこのボルトを購入しておいた方がいいかもしれません。私はCRCを吹いてブラシで軽くサビ取りをして再使用しましたが。
サビといえば、ご覧のハブもかなりきてました。こちらにもCRCを吹いて少し磨いてやりました。
ショップのアドバイスもあって、サビ防止のため、黒の耐熱塗装をしてみることにしました。それにしても曲線のマスキングって難しい‥‥。
※曲線用のマスキングテープがあることを後日知りました。ホームセンターに行けば大抵あるかと思います。
完成後です。なかなかいい感じでしょ? でも次のタイヤ脱着時に、ホイールとの接着面がべりっと全部剥がれ落ちました。ストーブなんかに使う汎用耐熱スプレーを使ったせいでしょうか?
今回は同時にパッドも交換。同じロッキードのWX。今までのZCより1ランク下になりますが、ZCはあまりに鳴きがひどかったので、デチューンということになりました。
ローター表面にはレコード盤のような細い溝が切ってあるので、これが削れてパッドと馴染むまでの数百キロは慣らしが必要です。いきなり峠に行ったりしない方がいいでしょう。
 
さてインプレッションです。効きます! ノーマルローター+ZCパッドより、軽い踏力でガツンと効きます。今までは、自分の気持ちより常に効きが足りない感じだったのですが、今度は期待以上に効くので実に頼もしく感じます。
やはりスリットの効果は絶大です。これは先に上げた2点の他に、スリットがパッドを内周方向に押さえつけるような力が働くことで、ドラムブレーキのような自己サーボ力が生じるのでは? と考えています。その証拠に、効きを下げたい場合には、スリットの向きを内から外方向に変えるそうです。
画像は左前輪。左側が前方向になります。何となく逆にした方が空気の流れは良さそうですが、この向きが強い制動力を発揮してくれるのです。リアが効き過ぎて困る場合は、左右逆にすることもあるそうです。