サーキット走行後、2回連続でクレーター状態になったDELPHI TYPE WXフロントパッドに見切りを付け、プロジェクトμ HC+に交換しました。耐熱〜800℃のサーキットOKなスポーツタイプです。市街地走行ではブレーキ鳴きもほとんどなく、ローターの削れ方もほぼフラット、ダストもノーマルよりかなり少なめと優等生なのですが、肝心の効きはというとこれがイマイチ。WXと比べると、同じ踏力で踏んだときの効き方は2割減というところ。
ただし、摩擦係数は高ければいいというものではなく、コントロール性やローター攻撃性、鳴き等を考えて製品ごとに設定されています。軽く踏んでガツンと効くタイプと、踏めば踏んだだけ効くタイプがあるので、最終的には好みと用途で選ぶことになります。
さて、ツインリンクもてぎ南コースで開催された山野哲也ハンドリングクラブで、HC+パッドサーキットデビューしてきました。サーキットでも効き方はマイルドで、かなり強く踏んでもABSが作動することはほとんどありませんでした。ただし、熱に対しては強く、フルードにエアが入るまで使ったにもかかわらずフェードの兆候はなく、終始制動力は安定していました。
帰宅後、分解してみました。練習用コースの走行とはいえ、夏場で気温も高く、長いストレートがない分冷える機会も少ないので、ブレーキの負担は本格的なサーキットと比べてもそれほど差がなかったと思います。事実、エア抜きをしたところ、フロント側左右とも気泡が7・8個ポツポツと入っていたほどです。
定価は約2,6万円(フロント左右)ですが、某安売り店で約45%引きで買うことができました。信じられない安さです。計算間違えたのかも?
なお、画像のように左右とも残量センサーが付いてきます。右側は不要なので、ニッパー等で根本からプツンと切りましょう。それにしても日本製品って梱包が丁寧ですね。
外したパッドです。きれいに均一に削れてます。走ったコースが違うので単純比較はできないかもしれませんが、WXにできたクレーターの大きさと比べれば、HC+の熱膨張性が極めて少ないだろうことがわかります。効きに対する不満はありますが、耐久性・安定性では優れたパッドであることがわかりました。サーキット走行する方にはお勧めできるパッドです。
ただし、サーキットを走らず、軽く踏んで強い効きを求める方には向いていません。効きが増すスリットローターとの組み合わせでも物足りなさを感じるほどですので、ノーマルローターだともしかしたらノーマルパッドより効きが弱く感じられるかもしれません。
こちらは前に使っていたDELPHI TYPE WXです。今年春のヒーローしのいサーキット走行後、ご覧のようにクレーターが発生しブレーキが恐いくらい効かなくなりました。
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