使用工具 なし
使用部品 H7バルブ
いじくり時間 15分
いじくり費用 4000〜7000円(お勧めしませんが、中国製のHIDもどきバルブなら3ケタからあります)
難易度 C

 156のライトって暗いと言われますが、これは厳密に言えば、暗いのではなく、リフレクターの設計が悪くて配光があまり良くないのです。さらにはハイとローの角度差が大きく、通常ハイビームで調整する光軸テスターで合わせてしまうと、ローは5〜6メートル先の路面を照らすだけになってしまうのでなおさらです。このような場合は、ヘッドライト本体上面の黒い六角を右方向に3〜4回転するとローの光軸がいい感じになります。(最終調整はご自身の責任において確実に行ってください。)なお、ローが適正になったということは、ハイはラブホのサーチライトよろしくお空の雲しか照らしません。
 最近は「白さ」や「青さ」をうたった、HIDもどきバルブが流行ってますよね。これはほとんどの場合、実際には光量がアップしているのではなく、色温度が上がっているだけのものだそうですが、多少でも見やすくなるのならリクツは置いときましょう。私が選んだのはPIAA製の「エクストリーム・ホワイト」で、色温度は4150ケルビン、値段は6300円でした。なお、156の規格であるH7は少数派で、ホームセンターだと扱ってないかもしれませんが、カー用品専門店なら必ずあります。選ぶ際は、車検対応であることを確認した方がいいでしょう。どこが違うのかは知りませんが、モノによっては箱の目立たないところに小さく、「競技車両専用」と書いてあったりします。
 作業前には取説を見て、バルブを留めているロックピンの構造をよく理解してください。何が大変かって、156の場合、ほとんど手探りでバルブ交換の作業をしなくてはならないからです。交換は右側から始めましょう。かろうじてロックピンの一部が見えるからです。ロックピンは正Uの字の形をしており、上の両端を開けばロックが外れます。ただしこれが結構くせ者で、単に左右に開いたのでは外れません。奥に押し込みながら、片側ずつやると上手く外れると思います。
 純正のバルブが外れたら、新品を取り付ける前に、並べてフィラメント(光源)の位置を確認してください。ぴったり同じならいいのですが、数ミリでもずれていると光軸が大きく変わり、調整の必要が出てきます。なおバルブのガラス面には素手で触ったり、汚れを付けてはいけません。その部分だけが熱をもって膨張し、バルブガラスが割れるからです。(割れた場合、ヘッドユニット内の破片を回収するのは大仕事になります。)取付は外すのより遙かに簡単です。水が入らないよう、フタはガッチリ締めましょう。
 交換してのインプレですが、ノーマルより白い光で、2割くらい見やすくなったように感じます。但し、本物のHIDとは到底比べものになりません。徐々に値段が下がってきているので、「いつかはHID」ですね、やっぱり。
宣伝コピーには、「あのHIDの光が!」なんてありますが、所詮はハロゲン。本物とは歴然とした差があります。
←光軸上下の調整はコレ