そこで、いよいよ粘土クリーナーを試してみることにしました。聞くところによると、キチンとしたプロのコーティング屋なら、コート剤塗布前の下地処理として、必ず粘土クリーナーで鉄粉落としをやるとのこと。さてその効果は如何に?
使用法は意外と簡単です。通常の洗車をした後、ホースで時折水をかけてやりながら、粘土でボディーをこすってやります。想像したより抵抗は少なく、水アカ落とし剤をスポンジに含ませてこするよりも楽なくらいです。とりあえず、30×30センチほどの範囲をこすって粘土を見ると…。ガーン! 粘土の一面が茶色に変色し、その中にはハッキリ目で見えるほどの大きさの錆びた鉄粉のつぶつぶが点在しています。粘土クリーナーの効果の大きさも驚きですが、狭い面積にこれほど多量の鉄粉が付着していたとはびっくりです。
そのまま同じ面でこすり続けると、付着した鉄粉が塗装に傷を付けるので、粘土をこねくってキレイな面を露出させます。これが案外難しく、結局最後まで上手なやり方を習得できませんでした。
今回作業したのは、付着物の多い、ボンネット、ルーフ、トランクでしたが、ボンネットとルーフでは粘土が茶色に変色したのに対し、トランク付近ではなぜか真っ黒になりました。想像ですが、リア回りには自車が発生したブレーキダストが付着していたのではないでしょうか。
さて、1時間ほどかかって粘土作業を終え、ぞうきんで水を拭き取ると、明らかに塗装のツヤが復元したのがわかります。鉄粉だけではなく、雨ジミや水アカもある程度落としてくれるようです。仕上げにコーティング剤を塗り、乾燥後布で拭き取ってみると、今までよりもだいぶ軽くなったことがわかります。また、表面のボツボツもほとんどと言っていいくらい無くなっています。当然、拭き上げ後のツヤも全く違います。
というわけで、この粘土クリーナーは素晴らしい鉄粉落とし効果を発揮してくれました。どうして今まで使わなかったのか自分を責めたくなったくらいです。コーティング・ワックスDIY派で、まだ未経験の方はぜひ一度お試しを。1年に1度くらいの使用は必須ですヨ。