粘土クリーナー(鉄粉・ピッチ・タール落とし)
2005/09/04UP
粘土クリーナー
メーカー ソフト99
実売価格 700〜800円
 
新車時はスイスイ塗り拡げられて、拭き取りもラクラクだったのに、2年3年と経つと、塗装の表面にボツボツした細かい付着物が現れて、拭き取りに力と時間が必要になり、仕上がりも悪く、ツヤもない…。
自分でコート剤やワックスを塗られているなら、こんな経験をお持ちの方が多いのではないでしょうか。原因は、塗装表面に付着した、鉄粉やピッチ、タールといった頑固な汚れです。特に鉄粉がやっかいで、塗膜に刺さった上、発生した錆が塗膜内を浸食していきます。鉄粉の出所は、鉄道線路、鉄工所といった施設のほか、車のブレーキダスト内にも含まれています。頻繁に洗車し、どんなに優れたコーティング剤、ワックスを使用しても、鉄粉を完全に防ぐことはできません。
私も、これまでに何度となく水アカ落とし剤を使ってこれらの付着物を落とそうと努力してみましたが、全くの無駄骨でした。「鉄粉を落とすには粘土クリーナーしかない」とクルマ雑誌等で知っていたのですが、何となく面倒な気がしてこれまで避けてきました。
しかし、納車3年半を迎え、ユーノス号のボツボツ汚れはかなり進行し、イオンコート剤の拭き取り時は、ぞうきんが塗装面のざらざらにひっかかって鬼のように重く、大変な重労働になってきました。さらに、そこまで努力して塗り込んでも、塗装面が平滑でないので、ツヤは出ず、また雨滴も流れないようになってきました。

そこで、いよいよ粘土クリーナーを試してみることにしました。聞くところによると、キチンとしたプロのコーティング屋なら、コート剤塗布前の下地処理として、必ず粘土クリーナーで鉄粉落としをやるとのこと。さてその効果は如何に?
 
 
 
 
使用法は意外と簡単です。通常の洗車をした後、ホースで時折水をかけてやりながら、粘土でボディーをこすってやります。想像したより抵抗は少なく、水アカ落とし剤をスポンジに含ませてこするよりも楽なくらいです。とりあえず、30×30センチほどの範囲をこすって粘土を見ると…。ガーン! 粘土の一面が茶色に変色し、その中にはハッキリ目で見えるほどの大きさの錆びた鉄粉のつぶつぶが点在しています。粘土クリーナーの効果の大きさも驚きですが、狭い面積にこれほど多量の鉄粉が付着していたとはびっくりです。
そのまま同じ面でこすり続けると、付着した鉄粉が塗装に傷を付けるので、粘土をこねくってキレイな面を露出させます。これが案外難しく、結局最後まで上手なやり方を習得できませんでした。
今回作業したのは、付着物の多い、ボンネット、ルーフ、トランクでしたが、ボンネットとルーフでは粘土が茶色に変色したのに対し、トランク付近ではなぜか真っ黒になりました。想像ですが、リア回りには自車が発生したブレーキダストが付着していたのではないでしょうか。
 
さて、1時間ほどかかって粘土作業を終え、ぞうきんで水を拭き取ると、明らかに塗装のツヤが復元したのがわかります。鉄粉だけではなく、雨ジミや水アカもある程度落としてくれるようです。仕上げにコーティング剤を塗り、乾燥後布で拭き取ってみると、今までよりもだいぶ軽くなったことがわかります。また、表面のボツボツもほとんどと言っていいくらい無くなっています。当然、拭き上げ後のツヤも全く違います。
というわけで、この粘土クリーナーは素晴らしい鉄粉落とし効果を発揮してくれました。どうして今まで使わなかったのか自分を責めたくなったくらいです。コーティング・ワックスDIY派で、まだ未経験の方はぜひ一度お試しを。1年に1度くらいの使用は必須ですヨ。
画像の粘土は使用後のものです。
ボンネットに刺さっていた鉄粉です。
ちょっとしたアドバイス

その1
粘土クリーナーは鉄粉等の付着物のほか雨ジミ等もある程度落としてくれますが、万能ではないので、作業後さらに水アカ落とし剤を併用するとより素晴らしいツヤが得られると思います。

その2
頻繁に水をかけながらの作業になるので、冬場の作業は冷たくて大変です。また寒いと粘土も固くなると思われるので、できるだけ暖かい時期に作業するのが吉かと。
 
その3
粘土に含まれる油分が塗装面に残ることがありますが、コーティング剤やワックスで落ちますので気にする必要はありません。
リヤフェンダー上部をこすった後です。上のボンネットの画像との違いがおわかりになると思います。私は、自車のブレーキダストに含まれるカーボンでこれだけ黒くなったものと想像しますが、みなさんはどう思います?