弐代目 アルファ156 アルファロメオのメンテナンスなどなど弐代目Alfa156は、つちのこが作成しています
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1998y V6-6MT

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フロントアーム、アッパーマウント他いろいろ交換 (2004/7)
古い年式のクルマならば避けては通れない、サスペンションアームのブッシュ交換。
要するに各アームの継ぎ目のところのゴム部品のことだが、コレのおかげで各種振動を吸収し減衰させる。振動が直接乗員に伝わらなくなるので乗り心地は良くなるのはもちろん、各種金属部品に対するダメージも軽減させている。重要だ。

残念ながらゴム部品の宿命として、経年劣化で固くなってしまう。次第に振動に耐え切れずヒビ割れていき、最後には風化してぼろぼろになって砕けて崩れてしまう。要するに壊れるのだ。
もしこれらブッシュが壊れていたら、振動がジワジワと金属部品を劣化させていき、最後にはポッキリ折れてしまう。「たかがブッシュ」と捨て置けない、実は大事なパーツである。

なお、今乗られている方のほとんどは、ブッシュ劣化による具体的な不満を自覚されていないと思います。
なんとなく乗り心地硬いナァ、くらいの感覚でしょうか。中古で購入された方ならそれが普通に感じているんでしょう。
しかし、新車と比べると間違いなく劣化してます。劣化しているということは・・・実は、156の乗り味ってのは皆様が考えているようなモノじゃなかった、ってことですぞ。

さてさて、ウチの弐代目も世に生まれてから6年経過し、72000kmも走行している。さすがに各種ゴム部品はくたびれており、フロントに至っては目で見てひび割れているのがわかるくらいだ。
ということで、はるか半年以上前からブッシュ類交換を検討していたのだが、さまざまな原因により交換を躊躇させられてきた。

一番の理由は、高い。Σ(´Д`ズガーン
アルファの155以降の各車のブッシュは、圧入&焼きいれ加工の2段処理が施されているため、昔ながらのブッシュ単体での交換が出来ない。ということで、アームASSYでの交換が必須となってしまう。
いや、交換出来ないことは無いのだが、ブッシュが取り外せるようには出来ていないので非常に大変である。
さらに当然なのだが、交換用のブッシュなんてモノも無い。極一部のショップで「強化ウレタンブッシュ」を取り扱っているが、これも交換工賃がかさむのだろう、アーム毎交換するのと大して変わらない値段である。大体アレはサーキット向けなのだから、「街乗りでも使えます」なんてのはハッタリ以外の何物でもない。純正乗ってから言ってみい。

ちなみにフロントアーム上下を交換すると、パーツ代だけで10万超である。これに交換工賃と、アライメント調整費用が加わる。
正直、費用を考えれば全然交換したくない。(;´Д`)でも乗り心地は悪くなるわ、ほっとけばボディ側にもダメージが伝わるわ・・困ったものである。

海外からパーツを個人輸入することも考えたのだが、重いパーツなので実際に頼むと送料がかさんで全然割に合わない。たまにヤフオクでくたびれきった中古パーツが出品されているが、アレはゴミ同然なので全く意味なし。
・・といった感じで困っていたら、何とほぼ新品の中古パーツを発見。コンタクトを取ってみると・・何と知る人ぞ知る、某有名自動車工場にて保管されていた。
これも何かの縁かと思い、始めから交換作業もコミで購入決定。という訳で(長いぞ!)、今回は自分で作業しておりません。(;´Д`)

いや流石にロアアームのDIY交換は無謀っす。アライメントも測定器無いと無理だし。

具体的に交換したのは、
・フロントロアアーム(図下)
・フロントアッパーアーム(図右)
・フロントアッパーマウントブッシュ(図左上)
・フロントスタビライザーリンク(スタビとアームの取り付け部分)
である。もちろん左右共だ。

この中で一番劣化が激しいのは、ロアアームであった。フロントメンバーとの取り付け部もそうだが、図中赤○部分のアームとの接続部が非常に劣化しやすい。また、外側のタイロッドボール部分も壊れやすいので注意が必要だ。

アッパーマウントは156の乗り味に最も影響する部品のひとつである。異音の原因になったり、乗り心地や操舵感悪化の原因になりがちであり、出来ればこまめに交換したい。
この部品は単品で発注できないことで有名だったが、一時期から166用アッパーマウントが流用できることが判明している。そして、つい最近から156用パーツとしても単品供給が始められています。ダンパー交換の際には必ず交換しておきましょう。

アッパーアームは他部品よりはヤレにくいが、加重の大きいフロントゆえ遅かれ早かれ劣化します。また、ここのブッシュも異音の原因となりがちです。こちらは1コ7000円強と安めなので、まあ気軽に扱えます。

スタビリンクは、あらかじめゴムブーツが破れていたのを発見していたので、問答無用で交換。えーと、たぶん壊れてなければ、ついでに交換してもいいかなー、くらいの感覚で良い部品かと思います。

また、今回はついでにリアのパラレルリンクも交換しました。
こちらのページで紹介している通り、Bollenteの強化ロッドに交換しているのだが、いかんせん段差や悪路での突き上げ感が強く、乗ってて不快なので純正に戻すことにしました。

このほかのリア側のブッシュ類だが、特に酷い劣化が見られないのと、予算の都合上(;´Д`)交換を見送っております。

比較的劣化してたようなのは、リアハブ部と縦方向のロッドとの接合部のブッシュであった。(ちなみにここはブッシュ単体で取り寄せられます)
ロッドと車体側接合部との方は、まだ保ちそうである。あとはアッパーマウントぐらいなのだが、ここはロット・年式により何度か仕様変更されているので注意が必要だ。ちなみにこのへんのパーツは全車(ワゴンも含む)共用だったりする。

実は他にも部品交換してたり、他作業も実施されているのだが、とりあえずアーム類だけの紹介に留めておこう。ネタ切れ気味だし。
写真中矢印部分が劣化しやすいところ。タイヤ側のアーム接合部は、直接見やすいので確認してみてはどうでしょうか。ライトで照らして、ヒビ割れてたら要交換です。

赤線部分がスタビロッドの付け根。赤く印がついてるのはアライメント調整したからかな。

アッパーアーム。ご覧のように直接見えないのだ。
前述のようにロアアームよりは劣化しないので、まあなんとかなるでしょう。見た目よりも、異音のために交換が必要になるケースの方が多いかな。
ロアアームを交換するんだったら、こっちも一緒に交換しましょう。こーいう時に中途半端はイケマセン。

さてさて、交換後の感想。
今回は他にもいろいろ処置されているのだが、まあ足回りに限って記述しよう。

一言で言えば、硬いのが柔らかくなった。
当たり前じゃ!(;´Д`)

えーと、交換直後はブッシュとアームがなじんでないので、非常にユルいです。しばらく(数100km)はおとなしく走行しましょう。
で、その後各所がしっかりしてきて、柔らかく粘りのある足回りへと変化していきます。非常〜〜〜〜に上品です。Σ(´Д`ズガーン

低速時の微振動にはちと対応しきれてないようですが、フツーの速度で一般的な工事の跡とかマンホールとか橋の継ぎ目とか、いろいろな段差を越えると明らかに衝撃が軽減されています。
ガツン!!が、ガツくらいになります。

高速走行時のカーブが絶品です。ある程度ロールすると、その後フロントがビターーーッと安定してスムーズに曲がっていきます。街中の交差点でも、ちょっと強めにブレーキを踏んで、乱暴気味に曲がっていっても上品にいなしてくれます。すげー。

あとはリアパラレルリンクですが、これ純正の方がイイです。(断言)
古い方の純正はヤレヤレのユルユルのフニャフニャだったのですが、新品はしっかりしてます。首都高池袋線の板橋付近カーブでも問題なく走っていきます。継ぎ目もなんのその。
社外品の強化ロッドは、ちと町乗りには適していないようです。サーキット等では強力な装備になりそうですが・・。

■ 総論

高い。Σ(´Д`ズガーン
今回の私のケースは、実はとんでもなく安価に作業して頂いたのですが・・。

新品部品を用意しないと意味がないこと、交換の手間が異常にかかること、交換後はアライメント調整が必須なこと。
以上を踏まえると、おそらく総額20万円はくだらないかと思います。それだけの効果も得られるのですが、絶対的な金額を考えるとどうしても躊躇させられます。

どこかの誰か、安価に純正同等のブッシュへ交換できるようにしてもらえないでしょーか?
絶対に商売になると思うんだけどなぁ。品の無い強化タイプなんぞいりません、しなやかで粘りのあるゴムブッシュでお願いします。

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