このメンバーは図中7・9のリアパラレルリンクの支点となっており、強度が求められるパーツである。また、この図上には無いが、リアスタビライザーもこのメンバーにボルト止めされている。 強度が求められると同時に、軽量化も必要なパーツなので、アルミ鋳造で製造されている。
で、このリアメンバーであるが、超初期ロット車(具体的には、1998/6製造まで)だけ構造が微妙に違っている。 違っているのはパーツリストを見れば判るのだが、具体的にどう変更されたのかまでは判らない。なので、この違いを見極めるのが今回の最大の目的である。一応、もしかしたらリアの足回りが良くなるかな〜?とも少なからず考えてはいるが、まあ変わらなくとも仕方が無いであろう。劣化するとこじゃないし。
では、まずメンバーを取り外そう。 最初に、スタビライザーとダンパーとの接合部を外す。ボールジョイントなので、固定用の六角(6mm?)を差し込みつつ、メガネでナット(17mm)を回さねばならない。 まあ今回も工場で作業してるので、「こんなことしないで、エアインパクトで外せば良かったのにー」と言われてしまいました。Σ(´Д`ズガーン どうもあっしはハイテク工具に弱いらしい・・
ボルトを4本外すと、当然ながらメンバーが落ちてしまう。なので、何かしらの支えを施してから外しましょう。今回は、「ミッションジャッキ」を貸して頂きました。便利便利。 そんなに重いパーツじゃないので、段ボール箱程度でも十分です。
基本的には、そのまま交換できるように作られているので、外形にはほとんど変化が無い。 一番目立つ変更は、左右一番端のところの2箇所に、古い方は穴が開けられている。対して、新しい方には穴が無い。強度向上のためだろうか。 また、新しい方には、アルミ板の各所に丸棒が追加されており、この点でも強度を向上させようと努力しているのが垣間見られる。
とは言っても、あんまり変化があるようには感じられませんでしたが・・。
後側のボルトは、アライメントのトー調整のために偏真ワッシャーが使用されているが、新しい方にはこのワッシャーがずれないように溝が追加されている。古い方はのっぺらぼうである。 前側のボルトも、頭側が四角に変更されており、こちら側を押さえなくともナットだけ回せば締め付けられるように変更されている。
どちらも新しい方が構造としては優れているので、交換が必要な場合は是非とも新しいものを使用したい。
結論としては、この辺のパーツを交換したとしても、体感できる程の変化は感じられませんでした。自己満足の世界ですな。 逆に言えば、既に装着されていた古い方が劣化・変形していなかったってことの証明にもなるので、これはこれで良しとしましょう。 少なくとも、今回の目的である「どんな風に変わってるのか」ってのは十二分に理解できたので、十分な成果であります。
もちろんこの部分の交換だけが目的ではありませんので。次回こうご期待。