弐代目 アルファ156 アルファロメオのメンテナンスなどなど弐代目Alfa156は、つちのこが作成しています
■弐代目 Alfa156
1998y V6-6MT

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2000y TS-Sele

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その5.Selespeedの陰と陽
タワーバー&ロアバーで生き返った156。
ならし期間の回転数制限もなくなり、夜な夜な群馬の田舎道を走る。思えばこの期間にクルマにストレスを感じさせずに走らせたことで、その後エンジンに関する不具合は全くなかった。
反応の良いエンジンとは何と快適なものか。

しかし、いい面を感じると共にSelespeedならではの悪い点もこのころから感じていた。

機構から言ってもATではなくクラッチレスMTであり、クルマの操作感や反応もMTである。トルコンによる動力伝送の時間差は感じられず、ツインスパークエンジンの特性も相まって踏めば即座に加速し、離せば即座に回転が落ちる。
シフトダウンはECUが回転数の理論値そのままに合わせてくれて、さながらゲーム感覚でシフトアップ・ダウンが出来る極めてすばらしい機構である。

ただ、良い面が目立つのと共に悪い面も目立つ。

最初に気が付くのは、安定して走らせるのに意外と手間取ることだ。
漠然とシフトアップをすると変速時に車体が揺れる。ATから考えれば下品な変速ショックに感じるが、MT機構のSeleSpeedなのだから原因は単純に運転手がヘタなのだ。

ガクガク言わせながら走らせているSelespeedオーナーは、今一度自分の運転について考えて欲しい。

Selespeedは、MTと同様にシフトアップの直前にアクセルをわずかにゆるめてあげるとスムーズにギアが抜ける。また、TSエンジンの可変インテーク機構の特性で、3000rpmを境に吸入経路が変わる。そのため、3000rpmをまたぐシフトチェンジを行うとどうしても変速ショックが発生しやすい。よって、穏やかに走るならば必ず3000rpm以下でシフトアップすべきだ。

また、シフトダウン時にはきちんと減速して、むやみに回転数が上昇しないように調整しないといけない。その場では良いが、急激な回転数の変化は後々エンジン補器類に悪影響をもたらす。現在ではV6よりTSエンジンの方がタイミングベルト切れ・コマ跳び不良が多いことを肝に銘じておこう。

しばらく運転してSelespeedのクセにも慣れ、どうすればスムーズに走るか体が覚えたころに、ふと気が付く。

こんな運転して楽しいのか?と。

また、渋滞ではクラッチがないこともあり、ATのクリープ走行ぐらいの速度がとても苦手なこともすぐに気が付くはずだ。

山道にドライブに行けば峠のつづら折りのカーブがとても走りづらいことにも気が付く。
飛ばす分にはまだ良いが、安全運転で同乗者に不快感を与えないように減速して走ると2速1500rpmくらいに落ちてしまい、その後の坂道では全然加速しない。軽自動車に負けるくらいだ。
1速に落とすにしてもブレーキを踏まなければ落ちず(条件により落ちるところがまた困る)、落ちたとしても長大なタイムラグが発生する。全然スムーズに走れない。

運転に慣れてない人ならば、下り坂でのバック発進、なんて状況もうんざりすることだろう。

Selespeedには、絶対に得られない良い点もあれば、我慢しきれない悪い点もある。
悲しいかな人間だからだんだん飽きていくこともあり、乗るにしたがって悪い点が我慢出来なくなってくる。

悲しいかな、Selespeedには陰と陽がある。

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