改めて交換前の純正を。
「156の弱点」「薄い鋼板の頼りない」だの、さんざんな言われようの純正ロッドだが、決してそんなこともない。いろいろ試行錯誤した結果のあの形状なのだろう。
確かに操舵性では劣るが、大きなゴムブッシュと弾性のある鋼板によって、小さな振動に対してはロッド自体が吸収してしまう。それ以上の大きな振動に対してはサスペンションが受け持つようだ。
また、リアのロアメンバーと、この2本のパラレルリンクを繋ぐボルトはアルミ製である。鋼に比べて軽いが衝撃には弱いアルミゆえ、どこかで衝撃を和らげてあげないといけない。ということで、万一の際にはこのロッドが壊れるようになっている。
いろいろな面から考えられた上での、あの性能、あの形状。鋼板も決してヤワじゃない。
こんなところからも、156ってクルマの本来の姿は「スポーツカー」ではなくフツーのクルマであることが感じさせられる。どこかで見たレース仕様の156N1の写真ではロッドは強化されていたが、レース仕様だからこそ強度が必要になるのだろう。
それはさておき、このロッドはキモであるゴムブッシュがすぐへたるのか、いかんせん強度の保ちが短すぎる。ダンパーと同様のタイミングで定期交換しても良いぐらいだ。
純正だと1本7000円/4本計3万弱くらい。後部座席に人を載せる機会の多い方なら迷わず純正へ交換を。
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