弐代目 アルファ156 アルファロメオのメンテナンスなどなど弐代目Alfa156は、つちのこが作成しています
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修理について − 1.現象を確認する
というわけで、一部読者より要望が入りましたので(;´Д`)、早速項目1について掲載することにします。

こんな感じの解説で進めていきますので、よろしくお願いします。

1.現象の確認

修理にあたり、最も重要な項目である。何を修理すればよいのか判らないのであれば、修理のしようがない。
しかしながら、この手順をおざなりにする作業者が非常に多く、またそれを疑問に思わない使用者も非常に多い。

実例を挙げて具体的に考察してみよう。
例として、走行中に異音が生じていることに気がつき、これを修理してもらう場合を考える。

まず、使用者が「異音」と感じた音はなにか、これを確定しなければならない。どんな音か、どのあたりから生じているか、いつどんな状況で発生するのか、等々。
全てに対して完璧な情報を用意する必要はないが、これらの情報は多ければ多いほどよい。

この情報が足りないとどうなるか。
作業者が認識した「異音」と、使用者が認識した「異音」が異なる、という事態が生じる。結果、直してほしいところが直っていない、ということになるのだ。

つまりこの段階で求められることは、修理する側と依頼する側、両者の認識のズレを埋めて一致させることである。
また、この作業は使用者が積極的に説明する側に立たないといけない。
長年使用してきた持ち主でしか認識できない事象は、その持ち主でなければ説明しようがない。「今まではこうだったが、今こうなっている」といった説明は、修理の際非常に役に立つのだ。

また、修理を依頼する側の認識として、短い説明だけで全てを理解してしまう作業者を信頼しがちなように思われる。だがこの認識は大きく間違っている。
断言するが、思い込みで作業を始めてしまうのはレベルの低い作業者の証拠だ。

修理する側はこれまでの経験からいろいろな事例を想定するのだが、その分思い込みをしてしまう傾向がある。両者とも、しつこいくらいに意思の疎通を行う必要がある。

何がおかしいのか。
どうすると悪くなり、どうすると良くなるのか。
何故こうなるのか。

これらを使用者が理解できるレベルにまで落とし込んで、きちんと説明できるのが良い作業者である。

まとめると、この段階では以下の作業が必要である。
・使用者は、何がおかしいのか具体的に説明すること。
・作業者は、使用者が認識している現象を間違いなく認識すること。

使用者の最大の仕事は、この「不具合現象が何か」を具体化して確定させることである。
繰り返すが、何を直せばよいのか判らないのでは、何も直しようがないのだ。

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