スリットローターによる? パッド偏摩耗
2005/03/28
強力な制動力を発揮してくれるスリット入りローターですが、パッドの減りが早いこと以外にも欠点があるようです。なお、以下の文章は全て私の推測によるものです。ご意見等ありましたら、遠慮なくお寄せください。間違いは早急に修正いたします。
その後の対策DIYはこちらをどーぞ。
05/04/03UP
2005/03/20に初めてヒーローしのいサーキットを走ってきました。速い人の話では「それほどブレーキに負担のかからないコース」とのことでしたが、臆病者の私はガツンとブレーキ踏まないと恐くてコーナーに進入できません。一週1分弱の短いサーキットで、TSのパワーでは4速にも入らない周回速度ですが、今回もフルード沸騰させてしまいました。フルードについてはこちらをお読みいただくとして、今回はパッドとスリット入りローターのお話しです。
 
 
帰宅後フロントローターを点検すると、左右ともご覧のような黒いカーボンのようなものが付着していました。このパッド(ロッキードWX)も、スリット入りローターもサーキットで使うのは初めてです。ノーマルローターではこんな現象はありませんでした。効きが著しく悪くなったこともあり、フルードのエア抜きと合わせて、パッドも分解点検してみることにしました。
フロント左側のパッド。上が内側(ピストン側)、下が外側(スライド側)です。特に上の内側パッドで顕著ですが、パッドの当たり面中央付近に大きな凹面ができており、表面にはブレーキダストが堆積しています。下のパッドにも浅いものの凹面ができているのがわかるかと思います。
パッドとローターはきちんと全面が接触してこそ、十分な効きを発生するもの。画像のパッドでは6割くらいの面積でしかローターに接触してないと思われ、これでは満足に効くわけがありません。
今まで十数回ユーノス号のパッドをバラしてきましたが、こんな状態は初めて見ました。はて、なぜこんな状態にパッド表面が凹面になってしまったのでしょうか?
上のピストン側パッドを洗浄した後の画像です。ダストの下からはひび割れが出現しました。
ひび割れのアップです。大きな縦割れの他に、凹面の中には無数のひび割れが生じています。なお、フロント右側パッドもほとんど同じ状態でした。
しのいサーキットでは1週につき、3〜4回強いブレーキングをしました。交換したばかりのドライ沸点332度のフルードが沸騰したのですから、パッドの温度は推して知るべしであります。
 
さて、この高熱でパッドは膨張したと思われます。内周より外周の方がローターの速度が速いので、外側の方が温度も上がります。熱はパッドの外周部から逃げるはずですから、パッドの中央外寄り付近が一番膨張したでしょう。
しかし、熱でふくらんだ部分を削ったわけですから、冷えて膨張部が収縮すれば…
その後の対策DIYはこちらをどーぞ。
05/04/03UP