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フロントブレーキキャリパー&ホース交換(2004/6)
ブレーキパッドを交換して、ブレーキローターも交換したのだが、まだいまいちである。
ペダルの踏み込み量に対する制動力の立ち上がり方が遅いのと、最大踏力での絶対的な制動力が足りないこと。症状からするとマスターシリンダーそのものの性能が起因していると思われるが、こんなもん不良でもないのに交換したくない。

で、ヤフオクを見ていたら、またまたイイものを発見した。147用フロントブレーキ一式である。競争相手もいないので、あっさり落札できた。

落札品の品目は以下の通り。
・147純正キャリパー一式
・147純正ローター
・クランツのブレーキパッド(ギャルビン)
・クランツのステンブレーキホース
以上。もちろん左右組である。

使用期間は1年弱だそうだ。現物から推測するに半年強と言った方が良いくらい、良い状態の品だった。
ローターはつい最近交換したばかりであり、捨てるのも勿体ないので朝筑にて1000円で引き取って頂いた。

推測するに、新車購入直後にパッド&ブレーキホースを交換し、それでも制動力がイマイチなのでさらに後、ブレンボキットに交換されたのだろう。そのブレンボの空き箱で発送されてきたので間違いない。出品者は某名古屋地区の有名ショップである。
名古屋地区で上記に該当される147オーナーの方、キャリパーはウチで大事に使われております。それにしてもアンタ金持ちだな!(;´Д`)

ちなみに、これ全部で1万円しませんですたΣ(´Д`ズガーン。真面目に新品でそろえたら20万近くになるのだが、EBCのフロントパッドより安いとはどーいうことだ。物の価値を知らん者が多いな全く。

良く晴れて低湿な休日、という交換にふさわしい日を待ちながら、とりあえず分解清掃。

パッドには鳴き止めシート(おそらくKRANZ純正)が貼られていたが、ピストン側はその部分だけ焼け落ちておりました。反対側に至っては、剥がれてずれて半分しか当たってない、という始末。見苦しいので全部剥がすことに決定。こんな意味無いもん貼るな、まったく。

ホースの口側には、フルードが漏れないように栓がされてました。

キャリパーである。
落札したのは147に装着されていたものだが、実はフロントブレーキは156用と全く同じである。パーツ型番まで同じだ。

表面には「ATE」と「BOSCH」と刻印されている。また、交換した98年式156用のオリジナルキャリパーには「ATE」と「BENDIX」と刻印されていた。
ということで、おそらくキャリパーがATE、パッドがBOSCH(又はBENDIX)の製造なのだろう。逆かな?

そしてもう一つ、古いキャリパーと新しいキャリパーは寸分違わず全く同じであった。ブレーキの利きに個体差がある要因として「キャリパーが仕様変更されていたのかも」と推測を立てていたのだが、全くのハズレ。
ということで、古いキャリパーをオーバーホールする際は、最新キャリパー用のオーバーホールKitを使用して全く問題ありません。全部同じパーツですなこりゃ。
また、壊れていない限り、キャリパーだけ交換しても性能は全く変化ありません。(;´Д`)

KRANZのパッド。黄色いので「ギャルビン・アウトシュポルト」なる品名のものだろう。一番高いヤツだ。(1組\38,000-らしい)

厚みは約1cm。2ヶ月ほど使用したEBCよりほんの少しだけ薄いくらいだ。ということから考えても、1年使用というのはキャリパーのことなのだろう。パッドは半年程度の使用品と推測。

横の面にヒビを見つける。不良品か!と慌てたが、単に黄色い塗装がコゲて浮き上がっていただけだった。削って確認してみたところ、中のパッド部分は全く問題なし。やれやれ。

さて、この時期の東京では非常に珍しい「高温低湿」のすばらしく過ごしやすい気候が1週間程続いていたのだが、週末には通常の梅雨に戻ってしまうという天気予報を信じ、平日に作業敢行(;´Д`)

何度も述べているが、ブレーキ周りの整備は分解整備に相当する作業です。十分に注意して作業してください。
特に今回はホースの脱着作業も含まれているので、パッド/ローター交換よりも注意して作業する必要があります。

今回は作業前に計画を立てて、下準備をきちんとしておかないといけない。ブレーキフルードが漏れ出てしまうためである。

とは言え、実際には既にキャリパーとホースは接続されており、なおかつキャリパーも交換する前提なので、作業は非常に簡単である。少々の漏れは無視して、ホース上側を外してすぐさま新品をねじ込むだけである。
これがホースだけの交換となると、ちと面倒である。上側を外して、そちら側に栓をするのが一番であろう。8mm〜10mm径くらいのゴムキャップがちょうどいいと思います。
ちなみに0.5秒に一回くらいの間隔で「ポタポタ」と雫が垂れてくるくらいなので、速攻で作業すれば何とかなるかもしれません。あまりお勧めできませんが。

さてさて、実際に交換しよう。
まずは、一番上の矢印部分にあるホース固定用の金具を取らないといけない。この金具は単にはめ込まれているだけだが、ウチの古いクルマだと砂と泥が詰まりまくって固着していた。なので水と歯ブラシで掃除してから、ドライバーでこじって少々乱暴に外した。

次にこの部分のフレアナットを外す。
ここの構造は、上側のホースの口金がフレアナットとなっており、下側ははめ込まれるナットが付いているような感じだ。よって、ここを緩めるときは下側を押さえ、上側を左へ回して緩めるのが正解。
逆に下側を回すとブレーキホースがねじれて大変なことになります。

上側は11mm、下側(ブレーキホースの上側)は17mmのナットです。当然ながら、工具はフレアナットレンチを使用してください。結構きっちり締められているので、通常のスパナでは、なめたりホースにキズをつけたりする可能性があります。
ちなみにブレーキホースとキャリパーの接続部分は14mmです。こちらもフレアナットレンチの方が作業しやすいです。フレアナットレンチはスパナの代わりとして結構使い勝手があるので、1setそろえてもいいかも。

写真下側の矢印(ホース中間部分)にホースが外れないようにピンがはまっています。うちのは片側がどっかに紛失したらしく、タイラップにされてました(;´Д`)

キャリパー、キャリパーブラケット、パッドの交換については別ページと同じなので省略。なので、ブレーキ周りの作業は一度にすると効率が良いです。
交換作業終了後は、確実にホース内にエアが混じっているのでエア抜きをきっちり行ってください。

下側(ブレーキホース側)のナットは、台座側の爪にはまるようになってます。純正ゴムホースもステンホースも17mmナットなので、無加工で問題ありません。
どんなに早く作業を行ってもブレーキフルードが結構漏れるので、地面には新聞紙などを敷いておくこと。また、交換後は直ちにブレーキクリーナーで清掃してください。とりあえず水をかける、というのも侵食性が弱まるので良い方法です。

なお、ステンメッシュホースってのは、硬いがゆえにねじる動きに弱いです。
ここの部分のブレーキホースだけわざわざゴムを使用しているのは、タイヤの動きによってホースも動きまわるからです。ステンメッシュホースにすると、対候性は向上しますが稼動による劣化が生じやすくなります。よってステンホース装着後はこまめな点検が必要です。

■ 交換後・・・

今回は、キャリパーとステンホース、それに一緒に付いていたパッドを装着しました。
まず、キャリパー交換による影響はほとんど無いと思われます。同じなんだから当たり前だな。

パッドですが、「効かないパッドを開発しました」との開発元の言葉どおり、値段を考えれば効かない部類と思われます。これ、レース用に買ったとしたら後悔しますよ。
しかし街乗り用としては非常に良いパッドです。踏力と生じる制動力がほぼ比例しているようで、なかなか操作性は良いです。制動力も、ガツンと踏むとABSが効くくらい十分効きます。これまでは全然ABS効かなかったんですよ・・

一番効果があったのは、ステンメッシュホースです。踏んでも圧力が逃げていかないようで、踏み込み量に対して生じる制動力が大きくなりました。足に伝わる感覚も、これまでは「ぐにゃっ」とした間の抜けた感覚だったものが、弾力のある風船のように適度に硬く感じます。イイです、これ。

■ 結論
ブレーキに不満を持ったら、まずはホースを交換しましょう。次にパッド、ローターは劣化したら交換すれば十分です。
キャリパーは・・・壊れない限りそのままでいいです。交換するなら大径ローターの物へ。

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