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如何にして商品を消費者に売りつけるか
インチキ商品についての考察はこちらでも記述しているが、今回はこのような商品を如何にして販売するか、テキストを用いて解説してみよう。

テキストはおなじみ「トリウム原石の残りカスを銅板と鉛板で挟んで、1枚数万円で売っているアレ」の解説文である。まずはこちらを一読して頂きたい。

同じ商品を説明するための文章であっても、書き手の意図によってどうにでも文章は変化させられる。不利益な事実を記載しないことは言うまでもなく、誇張・隠蔽・拡大解釈、意図的なミスリードの誘発。
また、読み手の側も「その文章が悪意を持って書かれた文章である」という先入観がほとんど無いため、文章に対して好意的に解釈するケースが多いと思われる。書き手はこれを狙っているのだ。

以下、具体的に文節を抜き出して、その文節がどのような意味を持っているのか解説してこう。

・原文1〜5行目まで

SEV(Safety Ecologe Value)ナチュラルイオンシステムはあらゆる物質・装置を活性化し、物質・装置本来の性能を最大限に発揮させます。たとえば、人間のカラダ、水や空気、エンジン等、その他、ずべて物質・装置は時と共にダメージを受け、また劣化します。
SEVは、このような地上に存在する全ての物質を活性化することで、物質・装置が受ける様々な抵抗を軽減させ、常に最高のコンディションへと近づけます。

※〜※〜※

一般的に、1文目は極めて重要な文章である。この商品はどのような商品で、どのような効果を生じさせるか、を端的に説明しなければならないからである。

この文では、「活性化」「最大限に発揮」という単語で形容している。
さて、この「活性化」「最大限に発揮」とは、具体的にどのような現象を指しているのだろうか?通常は後に続く文章で詳しく解説するものだが、この文章では最後まで記載が無いのである。

読み手による好意的な解釈としては「性能向上」「不具合の治癒」「製品寿命の改善」等が思いつくが、全く定かではない。

また、5行目の「最高のコンディションへと近づけます。」という説明も具体的ではない。どれだけ近づけるのか?これがその商品のキモであり、存在意義である。
極端な事を言えば、最高の状態へ「0.001%」近づけたところで全く意味は無い。しかし、これでも近づけたことには変わりは無い。読み手の解釈次第で「1%」「10%」「200%」と、感じる内容はさまざまだ。

このような誤解を生まないために、具体的な数値や例をどこかで提示するべきなのだが、この文章には全く記載されていない。
ここまで読み進んだだけで、勘の良い人であれば、この文章は素直に解釈してはいけない、と感じとることが出来る。

・原文6〜8行目まで

また、SEVナチュラルイオンシステムの技術は、平成12年5月に国内特許を取得後、海外でも数ヶ国にて特許を取得するなど、国内外にて革新的な技術として社会的、そして、世界的にも認知された信頼性の高いシステムとなっております。

※〜※〜※

特許取得そのものは特別な事でも何でもない。書類さえきちんと整っていれば、案外簡単に取得できるものである。
この文節で気になるのは、「海外でも数ヶ国」と記述した直後に、「世界的にも認知された」と続くところである。数ヶ国=世界的?
さらに、数ヶ国とは具体的にはどの国のことなのだろうか?

海外数ヶ国にて特許取得済みであれば、日本と同様公開して何ら差し支えないのではないだろうか。アメリカやEU諸国の特許であれば、大手を振って公開するであろう。何故公開しないのだろうか?

・原文9〜11行目まで

近年、マイナスイオンが心身共に非常に良い影響を与えてくれることは、TV・雑誌などでも多く取り上げあれ、皆様もよくご存知のことと思います。しかし、残念な事に効果のうすいまたは、無い商品が数多く存在し、マイナスイオンの効果を疑問視されている方が、多数いらっしゃるのではないでしょうか?

※〜※〜※

この2文節は非常に読みづらい文章である。何故、読みづらいのだろうか?
1文目は、ミスリードの典型である。主語を混乱させているのだ。
「皆様もよくご存知」なのは、「良い影響を与えてくれること」ではなく、「多く取り上げあれ」、ていることなのだ。

この文を判りやすく言い換えれば、「マイナスイオンが心身共に非常に良い影響を与えてくれることは、TV・雑誌などでも多く取り上げられています。」
これで十分なのである。また、「取り上げられている」だけであって、事実かどうかは明示されていないのだ。

つまり、この文章は「マイナスイオンが良い影響を与える」とは述べていないのである。

さらに続く1文も、疑問形で終わっている。この文は逆説的に「この製品はそんなことないですよ」というイメージを植えつけるための文章である。これはあくまでイメージであり、「この製品は効果があります」ということは全く記載されていないことに注目したい。

要するに、この2文は、全く意味のないことを述べているにすぎないのだ。

・原文12〜14行目まで

SEVとは、金属と天然鉱石を組み合わせることによりプラズマ作用を発生させ、対象となる物質(固体・液体・気体)を連続的にイオン化します。効果も半永久的に持続し、メンテナンスフリーで経済的です。

※〜※〜※

「プラズマ作用」

一見とりとめのない単語だが、非常に興味を持たせられる単語である。

それは何故か。
この「プラズマ作用」という単語は、技術用語では存在しないからである。また、この単語はSEVを解説しているページでしか使用されていない。(リンクはgoogleの検索結果)

そもそも「プラズマ」とは、固体・液体・気体と同じ、物質の状態を意味する単語である。「プラズマ作用」が意味不明な単語であるという証拠として、固体作用液体作用気体作用、という単語はそもそも単語として扱われない。「固体・液体・気体」それぞれと「作用」の2単語の検索結果が表示されている。

何故「プラズマ作用」という単語を用いているのだろうか?単純なミス、とはとても片付けられない重大な間違いである。
原因はいろいろと推測できるが、あくまで推測となるため、あえて記述しない。
少なくとも間違いなく断定できるのは、この文章は科学的知識の乏しい人に向けられた文章であるということが言える。なぜなら、知識のある人間ならば、「プラズマ作用」の一単語だけでこの文章は信憑性の無いことが判ってしまうからだ。

・原文15〜20行目まで

マイナスイオン製品について、信用できないと思っている方、“是非、SEVをお試しください”
本当に素晴らしい変化を体感して頂けます。当社では、さまざまなSEVのサンプルをご用意しております。体感し納得してご購入して下さい。とりあえず「お試しだけ」という方もお気軽にご来店下さい。遠方の方には、宅配サービスも扱っております。また、販売代理店もございますので、お近くの販売店にお気軽にご相談下さい。

※〜※〜※

この一連のSEVの紹介文中で、最も重要な単語は、16行目の変化という単語である。
何故「変化」なのだろうか?何故、「効果」「効用」「効能」といった単語を使用しないのだろうか?

変化とは、ある物事がそれまでとは違う状態・性質になること、を意味する。つまり、良くなっても悪くなっても変化である。
対して、効果とは目的にかなった結果、を意味する。

通常、商品説明をする場合は間違いなく「効果」という単語を使用する。冒頭の1文目で目的が記載されており、それを適えるものがこの商品なのだから、間違いなく「効果」の意味となるはずだ。
しかし、この文中では「効果」ではない。ここで「効果」ではなく「変化」という単語を使用することは、「この文章は、商品の効果を伝えているものではない」と言っていることと同義になってしまう。良くなっても悪くなっても変化である。

変化と効果の違いだけであるが、この差は天と地の差ほどある。
繰り返すが、通常の商品説明文では、ここで「変化」などという単語は使用してはいけないのだ。無用な誤解を読み手に与えてしまうからだ。

その後続く「変化が無ければ返品可」という文は、購入者に対して暗に「この商品は効果あるのですよ」と伝えているだけである。
ここでも「変化」という単語が使用されている。よって、間違いなく、書き手は「効果」と「変化」の意味の違いを知った上で記述している。

これ以降の文章については、特に意味を為す文章ではない。
この商品に対する信憑性を間接的に高めよう、というだけの内容であり、ここに至るまでに信憑性は無いことを既に自ら記述してしまっているのである。

要するにこの文章は、効果があるように見せかけながら、実は効果が無いことを記述している文章なのである。読み手の解釈次第では、さも効果があるように読めるが、それはあくまでも好意的解釈なだけであり、ただの勘違いなのだ。
非常に少ない可能性として、単純に書き手が意図せずして誤解を与える文章を記述してしまった、ということも考えられなくはないが、単純ミスだけで上記解説のような文章が複数記述されるとは思えない。
この文章は、このように書こうとして書かれた文章である。故意に読み手を混乱させるのが、この文章の目的だ。

しかし、この文章にはどこにも嘘は書かれていない。紛らわしい表現ではあるが、事実を記載している文章である。
よって、SEVは詐欺商品ではない。
自ら「効果は無いです」と書いているのだから。

SEVの例は極端ではあるが、多かれ少なかれ、上記のような手法はありとあらゆる商品説明に用いられている。
きちんとした理論に基づくすばらしい商品であっても、弱点や欠点は存在する。また、その部分をあえて記載する必要も無い。購入者に伝えたいのは、その商品がどれだけ素晴らしいのか、なのだから。

作り手が良い物を作り上げたのであれば、その商品の良い点を如何にして伝えるか、真剣に考えるであろう。
難しい原理を判りやすく解説し、効果を端的かつ具体的に紹介する。「この素晴らしい効果を実感して下さい!」などという売り口上は、商品の良さを伝えることを放棄したのと同じだ。

この世の中には、信用できる売り手がたくさんいるのと同時に、信用ならない売り手も多数存在する。
買い手の知識を深めるのと同時に、信用できる売り手が胸を張って商品を売り、信用ならない売り手の商品が世の中から駆逐される。
この文章が少しでもその助けになれば幸いである。

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