いじくり時間 60分
いじくり費用 140円
使用工具 カッター他
難易度 B
画像は、左フェンダー側からインテークダクトの最終部分を撮影したものですが、矢印で示した蛇腹部分がわかりますよね。走行中にエンジンは大きく動きますから、その動きを吸収するためにこの蛇腹はどうしても必要であり、国産、ガイシャを問わず、大抵のクルマに設けられています。
ダクト内部はこのようになっています。画像からはわかりにくいですが、蛇腹部分ではかなり大きな凹凸ができており、少なからず吸気の抵抗になっているはずです。第1弾で、せっかくエッジを落としたのに、直後にこれがあっては大きな効果が得られたはずもありません。
そこで、この蛇腹部分の内側を、どうにかしてフラットにしようと考えたのですが、なかなかいいアイディアが浮かびません。最初に考えたのは、袋状になった部分への接着剤や発泡ウレタンの充填です。でもそれでは蛇腹が蛇腹としての機能を果たさなくなりますし、万が一剥がれた充填剤がエンジン内に吸い込まれると、大きなトラブルが発生するおそれがあります。な、わけでこの案はあっさり廃案。
次にひらめいたのは、アルミテープの貼り付け。これはいいと思い、早速買ってきて試してみました。蛇腹部分にだけ貼ったのでは、これまた剥がれて吸い込まれるでしょうから、縦方向に長くし、末端は両開口部とも外側に出し、上からホースバンドでギュッと締め付けることを計画しました。ところがやってみるとこれが難しい。何せダクトが途中で大きく曲がっている上、手が入らないのでテープにしわが寄りまくって、ぐちゃぐちゃ状態。これでは却って抵抗が増すだけ。これまた廃案‥‥。
蛇腹部のアップ
内部はそっくりこれと裏返しになった状態とお考えください
1か月近く思案した後思いついたのがコレ。アルミ板を使ったダクトインナー。
購入したのは100×300mmで厚さは0,3mmのアルミ板。値段はホームセンターでたったの140円でした。平板なので、牛乳瓶みたいなものに巻き付けてダクトの内径に合わせて曲げます。ただし0,3mmはちょっと厚すぎで、0,2くらいがちょうどいいと思いますが、これ以上薄いのは見つかりませんでした。加工する際は、カッターで2,3回強めに線を引き、あとは軽く折り曲げるとパキンと折れます。
そのままでは吸気によってスロットルボディに吸い寄せられてしまいますから、エアクリーナー側にラジオペンチで返しを付けました。
エアクリーナー側からの画像です。返しの部分がダクト内部の凹部に引っかかってストッパーの役目を果たしているのがわかりますでしょうか。同時に、この返しがインナーとダクトとの間にエアが流入するのを防止してくれるはずです。
水色矢印で示したインナーの合わせ目は、エポキシ系接着剤で接着してあります。赤矢印のダクト内周部分は、わずかですが鋭角な段差がありましたので、全周にわたってカッターで削っておきました。
インナーを取り付ける際は、万一擦れてダクトに穴が空くのを防ぐのと、蛇腹部分が柔軟性を保持できるよう、ゴム用フッ素潤滑剤を吹いておきました。
上とは逆のエンジン側から撮った画像です。ダクト内面とインナーとの間にいくらか隙間が生じていますが、これは私の技量では修正できませんでした。
矢印の穴はブローバイガスの出口です。インナーがずれてきてこの穴を塞ぐとヤバイです。(この穴は第3弾で登場します)
さて組み付け後の効果ですが、微妙です。「効果があったのかないのか、イエスかノーか」と問われれば「イエス」と答えますが、夜中にこっそりこれを取り付けられて、翌日それに気づく人はほとんどいないだろうくらいのレベルです。
具体的に述べますと、1速や2速での全開加速でレッドまで吹けきるのがすこーしだけ早くなったように感じます。一方でエンジンフィールや音に変化はありません。例えるなら、ファイナルをほんのちょっぴりだけ上げたらこんな感じになるのでは? と思います。ファイナル上げたことなんて無いけど‥‥。でも考え方としては悪くない、ファインチューンだと思いませんか?