弐代目 アルファ156 アルファロメオのメンテナンスなどなど弐代目Alfa156は、つちのこが作成しています
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役立ち雑記帳−SEV体験フェアに参加してみる
インチキ商品についての考察紹介文章についての考察、そしてSEVを科学してみるの続き。
とりあえず今回で一度話は切ります。アイディアがひとつ浮かんでいるのだが、それはまあ後日ということで。

さて先日SEV体験フェアなるものに参加したので、この時の様子を報告しよう。
事の始まりは、酒飲みOFFの場で「明日SEVの体験会がある」という話から始まり、あれよあれよと参加者が5名集まった。このときの様子については、ユーノスさんのインプレを参照頂きたい。

当日の朝は、二日酔いのため10時半集合のところを11時前に起きる始末。(;´Д`)おまけに行き先を間違えて、現場到着はもう12時になろうかという頃だった。
そのころには、既にポピーさんが装着を一通り終えており、ユーノスさんが吸排気系を装着しようとクルマをリフトに運んでいる最中。

この時点でのインプレは、
ポピーさん:「吸排気系は効果あり。それ以外はさっぱり判らん」
ユーノスさん:「・・・どうなのかなー??」

まあそんなことだろうな、と思いつつ、まずはエンジンブロックに貼り付けるタイプのものを装着するようだ。

販促 :「じゃあエンジンかけて空ぶかししてくださーい」
エンジン:「ぶおーん、ぶおーん」
販促 :「じゃあ取り付けますんで、ちょっと待ってくださーい」

・・・ヲイヲイ、ほっといたら燃調変わるだろ!!
現代のクルマの燃料噴射量は、各種外的環境に適応してECUが調節し最適な量を噴射させている。特にエンジン始動直後は顕著で、最初は濃い目に、次第に薄めに変化する。(参考:自動車の燃費を改善する

ははーん、と思いおもむろにエンジンを切る。明らかに怪訝そうな表情を見せる販促員。まあとにかく装着した後、改めてエンジンをかける。
販促 :「じゃあまた同じように空ぶかししてくださーい」
エンジン:「ぶおーん、ぶおーん(同じ)」
販促 :「どーですか?反応が早くなりましたよね?」

明らかに答えを誘導している。ここで非常にわざとらしくカマをかけてみた。
つちのこ:「いや、遅くなってるぞ!
販促 :「えっ。(絶句)」
つちのこ:「ほら、明らかに遅いよ!」
エンジン:「ぶおーん、ぶおーん(同じ)」
販促 :「いやー、まー、えーとー・・・」

どうやら想定外の答えには対処できないようだ。

その後拡販員は、位置が悪いだの、人によって感じる効果が違うだの、まあありがちな言い訳をしてとりあえず誤魔化してみたようだ。
それでもなんとか装着して、お待ちかねの試走タイム。

・・・変化なし(断言)。

ここに来るまでにかなり走行した後である。断言できる、何も変わってない。アホか。早々に帰る。
クルマを降りて開口一番、「いやー何っにも変化ないですよー

ここに来ていよいよ販促員チェンジ。それなりに場慣れした人が来た。
販促 :「おかしいですねー、じゃあ今度は量を倍にして、燃料ホースにも付けてみましょう」

試走する。変化なし(断言)。早々に帰る。「いやーやっぱ変化ないですよー」

で、販促員、流石にキレた。

販促 :「じゃーもう一度試しましょう。付けた状態で空ぶかしして覚えて」←口調変化した
エンジン:「ぶおーん、ぶおーん(同じ)」
販促 :(SEV全部外す)「この状態で空ぶかしして確認して」

ここで、さっき感じた疑問をぶつけてみた。
つちのこ:「今エンジン切ったんだから燃調変わるし、変化するの当たり前でしょ」
販促 :「・・・(無言)」
販促 :(他の販促と相談始める。長い)
販促 :(帰ってきた)「で、どーなの、良くなった?悪くなった?わかんない?変わんない?どれなの?答えられないの?」

明らかに投げやりである。しかも、矢継ぎ早に質問を浴びせて混乱させるという、判り易い手口で質問してきた。
こーいう時はマイペースを保つのが正解。じっくりと待たせてから答える。「うん、変化なし」
ついに販促員は諦めた。「あっ、そう」。そして、その後向こうから積極的に私にかかわることは無かった。

この時点で確信した。やはりこの商品は、効果があるように買い手を錯覚させる手法で販売しているのだ。

その後、一応ゴネて吸排気系も装着させ、ちゃんと試走してきた。結果は、エアクリーナーの交換程度か、マフラーアースの交換程度か、といったところ。
うちのページをじっくり読んで頂いている読者様ならご存知かと思われるが、両者ともほとんど変化がなかったものである。まあ、その前のエンジンルームに装着したときよりはなんとなく変化があったと思われるのだが。

今回参加して確認できたことは、拡販員から積極的に具体的な効果を伝えようとしないことである。まずは吹け落ちが速くなったということを刷り込ませ、その後いろいろな効果を客自らに表現させて、それを効果として解説を付け加えているのだ。
売り込みの方法としては、非常に消極的だ。

ほとんどの場合、商品には目的と効果がある。何のためにこの商品が開発されたか、そしてどのぐらいの効果があるのか。これを顧客に説明するために、販売員はそこにいるのだ。
商談の過程で互いの認識にずれが生じた場合、売り手は何とかしてその誤解を解こうと努力するはずであるが、今回は全く行なってこない。この場合の原因は2つ、売り手に売る気が無いか、あるいは目的ないしは結果が無いか、である。
今回の場合は多分に前者のケースも含まれていると思うが、他の人への説明を聞いてるとやはり似たような雰囲気であった。

説明文章の考察のときに記載したが、この商品に対する説明は、顧客が誤解するように仕向けている。今回の体験フェアで、拡販員も同様の説明方法をしていることが確認できたことは大きな成果であった。

結論の前にもうひとつ大事なこと。

何故SEVはこれだけ広まったのだろうか?理由は、売り手にとって非常に楽な商品だからである。

たとえばマフラーを開発する場合、形状やパイプの材質、音量や音質の調整、消音器の設計、そして実車テストなどが必要だ。もちろん車種ごとに別の商品を用意しなければならない。交換も面倒だ。
しかし、SEVは1つの形状でありとあらゆるクルマに対応するので、手間がかからない。装着も簡単だ。また、種類も豊富で、一人の客が複数の商品を買うことも考えられる。
そして一番大事なこと、SEVは単価が非常に高い。単価が高いということは、売り手の儲けもおのずと高くなるのだ。

要するに、SEVは売り手にとって非常にオイシイ商品なのである。売り手にしてみれば儲かれば何でも良く、しかも客がほしがっているのだから売らない手はない。かくして、ありとあらゆる店舗で取り扱っているのだ。

物を買うときは、売り手にとってどんな商品か考えること。買い物に失敗するケースが格段に少なくなります。

■ 結論
まあ言うまでもないんですが・・

・効果無し(断言)

しかし、私は「SEVは効かない!」という先入観が多分にあったため、全く何も変化が無かった、とは強く言い切れないのが正直なところである。

今回体験フェアに参加された方の中で、一番先入観の無かった(と思われる)ポピーさんのインプレ、「吸排気系のものを装着した場合、5000rpm以上で明らかに音が変化した。特性は特に変化なし」という意見が一番信憑性があるのでは、と考えております。

何故変化したのか。
それは、排気管に金属板を巻いたことによる制振効果なのではないか、と推測しています。
排気管用のSEVは、それなりの太さ、厚さ、重さの物質です。この物質を排気管に巻きつければ、多かれ少なかれ必ず何かしらの変化が生じます。
ホースバンドで強く締め付ければ、その部分だけ振動しづらくなるのは容易に想像でき、中間のどこかでその現象が生じれば、共鳴周波数も確実に変化します。

ということで、機会があれば「SEVっぽい何か」を自作して、排気管に巻きつけてみたいと思います。
まあしばらく先の話になると思われますが、どなたか調査にご協力いただけないでしょうか?

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